杉皮奮闘記Vol.11 杉皮剥きを実際に体験してみた

住まい2020年9月29日

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投稿者:sugikawa

 こんにちは!
 普段はゲストハウスオーナーという仮面を被りながら神山のスーパーフリーランスとしてあちこちに出没しているもじゃです。

 今回、どのような人たちにより、どのような場所で、どんな風に杉皮が剥かれているのか、実際に杉皮向きの現場に合流した様子をレポートしていけたらと思います。

私がチーム杉皮の皆さんの活動を知ったのは、そう難しくはありませんでした…。
 
 某阿波踊り連の事務局と話せば、必ずと言っていいほど「杉皮」というワードが毎回登場するようになり、某ケーブルテレビの撮影担当者と日程調整をしようとすれば、「杉皮」というワードがまた登場し、某サテライトオフィスの清掃に入れば、またまたそこで「杉皮」の写真を見せられる。みんなみんな、急にどうしたんだ。当時、私の周りで急激に杉皮が大ブームを巻き起こしておりました。
 それだけ、町のあちこちで、いろんな人が杉皮に関わっていたということです。しかも、コアメンバーの皆さんの話を聞いていると、出勤前の朝5時や6時から作業をしたり、毎週仕事が休みの日に集まったり、さながら大人の部活動のような、熱血チームワークを感じざるをえませんでした。なんだか楽しそうじゃないか!(大変そうでもあるけれど…)

 そんななか、8月23日(日)にも杉皮を剥きに行くというので、一緒に行かせてもらうことにしました。

 当日、朝、5時役場集合(全員、遅刻せず到着。素晴らしい。)。この日は、コアメンバーのみなさんに加え、集合住宅チームの方々や、町内在住で杉皮に興味のある方々、鳴門からお越しの方まで、全部で13人もの参加者が集まっておりました。全体目標600枚のうち、この日は、100枚獲得が目標でした!さあ、がんばるぞ!


矢治谷という、岳人の森の前の林道を下って行ったところにある、町有林の皆伐エリアが現場です。暑くなって作業がしずらくなる前に、オリエンテーションを受けた後、早々に、それぞれがグループに分かれて作業に取り掛かります!!

今回は、初回参加のメンバーが少なかったこともあり、コアメンバーから役割を割り振ってもらって、それぞれが自分の役割をこなしていきます。私の担当は、シャゴカキでした!

これで杉皮の厚い部分をこそげ落とします。この作業、結構すきです。
流れ作業のごとく、担当ごとにシャゴカキで皮ごしごし、チョークで印付け、チェーンソーやのこぎりでブーン、テギガマでむきむきしていきます。非常にスムーズで効率的!

 
みんな、真剣そのものです!
 
この日初参加だったオディさんも、持ち前の器用さを発揮し、速攻で戦力となっておりました。


む?このほっかむりは誰だ・・・?

大工さんの大家さんでした。さすが職人技のスピード感と持ち前の明るさでノリノリに開始したと思いきや、ブト(噛まれるとすごくかゆくて痛い虫)の集中攻撃により、完全に戦意喪失されておりました。

 
こちらは、馬場さんと辰濱さん。杉についたチョークの印に沿って、のこぎりを入れています。こちらに気づいたので、「なにか、面白いことしてください!」と無茶ぶりしてみました。

タイトル「ロデオボーイ」

そうやってきゃっきゃ言いながら遊んでいると、様子を見に北山君がやってきました。


(ひいぃっ怒られる…!)と思いつつ、「何か面白いことして!」と再びリクエスト。

タイトル「タイタニック(ひとり)」

愉快な総務課の大埜地コンビでした。
こんな風に書いてたら、めっちゃ遊んでいる風に見られそうですが、基本的には9割がた超真剣に杉皮を剥いております。息抜きの合間のユーモアも大切に、そんなチーム杉皮の皆さんです。

この日は、朝の8時過ぎには、相当日差しがさしてきて、汗が止まらなくなってきました。なるほど5時集合とは理にかなっていると思います。暑さがどんどん増していくにつれ、体力が消耗してパフォーマンスがおちてきました。ウィダーインゼリーや、塩飴で栄養素を補いながら、水分もたっぷりとって作業を進めていきます。

森林組合の皆さんが倒して置いておいてくださった木を切ることで、以前より断然効率が上がった、とコアメンバーの方より伺いました。確かに、立木を切るのと、倒木とでは、一本からとれる皮の量が全然違います。

 

皮をむいていると、木によって、剥きやすさが全然違うことに気づきます。
お盆を過ぎて、水分を含まなくなってきたためか、皮が薄くて剥きにくい杉も多くありました。


そんな時は、こんな風に水をかけて、杉皮に含ませ、多少剥きやすくなるように工夫して剥いていきます。(注意:焼酎ではありません)
しかし、水をかけても剥きづらいものもありました。杉の皮にも、剥きやすい時期、旬があるんですね。


テンポよく杉皮をみんなで剥いた後は、そうです、これを、山の上まで運ばなければならない、という試練が待ち受けていました。ここ、結構急傾斜なので、普通に登っていてもきついのに、重たい荷物をもって登るなんて、相当なマッスルが必要です。

初めは、それぞれが肩に担いで運んでいました

が、誰かが、ふと、ひらめきました!!!!

そうです!バケツリレーならぬ、杉皮リレー!!!!!!

チームワークの見せどころです!!掛け声をかけながら、急斜面でもなんのその!!!全部で約100枚の杉皮を、とることが出来ました。

帰りのバスの中では、私と後ろの席の人は横に倒れて爆睡しておりました…

はじめは、真夏にハードな作業を休日に寝る間も惜しんでされているチーム杉皮の皆さんを見て、すごいなあ…自分には無理やあ…と思っていたのですが、実際にワークショップに参加してみて、チームの雰囲気の良さと、目標達成に向けてみんなで一丸となっていく感じがすごく楽しくて、皆が杉皮にハマるのもわかるわ、と思いました。こういう場に参加できて、わたしも嬉しかったです。

 これが屋根材として使われるには、まだまだ長い道のりがあります…気が遠くなりそう。
 コツコツと、チーム杉皮の皆さんが奮闘を繰り返し日々作業を進めながらも、一般の人も参加できるオープンな場を設けてくれるはずなので、気になる人は、ぜひともjoinしてみてください。自分がちょっとでも関わったものが、町の施設の屋根になるなんて、ちょっと感動モノですよね。これからの奮闘記にも、目が離せません!

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sugikawa

杉皮に関心のある方、一緒にやりましょー!!

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