鮎喰川コモンスタッフ募集/夕方・土日勤務可能な方

募集中2021年11月11日

鮎喰川コモン

投稿者:鮎喰川コモン

神山道の駅から、県道を走ると、鮎喰川沿いに、木の建物群があります。一番大きく目立つ煙突つきの平屋が「鮎喰川コモン」。
神山町産のスギ、ヒノキで伝統工法を駆使した総木造の建物です。神山町が設置し、一般社団法人神山つなぐ公社が業務委託を受けて運営しています。
コンセプトは、赤ちゃんからお年寄りまでだれもが憩える「まちのリビング」。2020年11月にオープンしました。

 

神山つなぐ公社は、この鮎喰川コモンに勤務する非常勤スタッフを募集しています。現在のスタッフは、男女の常勤・非常勤スタッフが総勢6人。どうやら普通の公共施設とは一味違うようです。募集に当たって、神山つなぐ公社の鮎喰川コモン担当者、秋山千草さんと三好絢野さんにお話を聞きました。
 


ーー「まちのリビング」って、いったい、どういう場所ですか?

秋山:ここは、「町を将来世代につなぐプロジェクト」の一環で生まれた場所です。町営の大埜地集合住宅の敷地内、鮎喰川沿いの景色の開けた場所にあります。「子育て支援」「子どもの放課後、休日の居場所」「読書環境づくり」を軸にして、まちの人々の活動を支え、伴走する施設です。町にもともといた人も、移り住んできた人も、お互いの価値観を互いに尊重し合い、育ちあう場所。運営ではどんな人にも「また来たい」と思ってもらえることを大事にしています。
 

ーー施設には、公共施設なのに薪ストーブもあるんですよね。

秋山:はい。薪ストーブは、町長さんの「本物の火を子どもたちに見せたい」というこだわりで。自然エネルギーを大事にしている施設です。町産杉の木質バイオマスをつかった、地域熱の床下暖房もあるんですよ。

土間と薪ストーブを挟んで、畳の小あがりと、奥の板間が南北にあります。「静かにしたい人」と「遊びたい子どもたち」が同じ施設の中で共存していく施設なんです。
 


(冬になると薪ストーブに火がともり、子どもも大人も、自然と静かに、火の近くでくつろぐ人が出てきます)

ーーただの「公共施設」ではなさそうですが…。

三好:確かに「施設」という印象が薄い場所ですね。暮らしに寄りそった、「第2の家」というイメージがあります。建物や備品だけでなく、運営もそのような感じで進んでいます。トップダウンではなくて、みんなで丁寧に話し合って決めていくんです。

秋山:コンセプトや建物のあり方自体、3年ほど時間をかけてみんなの意見を集めて作ってきたんです。一部の人の声ではなく、そして「神山町役場」や神山つなぐ公社だけの意見でもなく、町の人ともじっくりと場を重ねて話し合って作り上げてきました。小中学生にも「子ども会議」をして「どんな場所にしたいか?」聞いてるんです。(※末尾の参考リンク参照)

この「多様な人たちの意見が混ざりあい、着地点を見つけていく」というやり方は、開設プロセスから自然に引き継いで、今の施設運用でも生かされてますね。スタッフも、世代も経験も多様な人がまじりあっていますよ。

その多様な意見を、月2回のミーティングなどを通じて、「コモンらしい」運営を積み上げてきました。当時、意見をくださった方とのその後の関係づくりや意見の反映は、まだまだできていないことも多くあるのですが…


ーー丁寧に話し合いをするんですね。例えばどんなことを?

秋山:開設当初の話し合いの内容は「子どもたちのケンカをどこまで見守るか?」「(施設そばの)鮎喰川におりる子どもをどこまで見守るか?」といったことでしたね。今は、「ここは公園に準ずる場所だ」と話し合って結論が出て、そういう関わり方で運営しています。
 

ーーつまり、運営しながら、「ここは公園に準ずる」という運営基準を作り上げてきたんですか。

秋山:そうです。「ここは、預かりの場ではない」というのは決まっていたけれど、細かな関わり方は決めていなかった。運営しながら、みんなで考えてきたんです。「そんなもの、パッと決めてしまえよ」と思う人は思うかもしれません。でも、わたしたちはこう考えているんです。「1人が結論を出したものではなく、2人以上の考えを大事にしながらたどり着いた答えは、もっともっといいものになる」。

三好:うん。開設から1年たって、最近、ようやく「コモンっぽいよね」という共通イメージが出来てきたよね。トップダウンではなくて、みんなで決めていく。コモンって「決まっていない場所」。まわりや利用者さんの様子を見て、その場で判断していくんです。「誰が来てもまた来たい場所にすること」を目標にしています。

ーーつまり、本、おもちゃ等の「コモンっぽい」という共通イメージも、みんなで作り上げてきたんですか?

秋山:はい。最初は、みんなが少しずつコモンのイメージが違っていたんです。それを運営していく中で、経験とミーティングを重ねて、共通の感覚を築き上げてきました。例えば、わたしが備品として水やりのジョウロを買ってきたんです。よくある緑のプラスチックのジョウロ。

三好:そうしたら、スタッフの話し合いで、「コモンとしては、ブリキのような長持ちするものの方がいい」ということになって。スポンジでも、マイクロプラスチックが出るから、ケミカル素材ではなくて、自然由来のスポンジがいいとか…。

 

ーースポンジやジョウロひとつで、そんな議論を…?

秋山:はい。その話から発展して、ゼロ・ウェイスト運動に取り組んでおられる方に上勝町から来てもらって研修を開きました。スタッフさんの1人が「呼ぼか?」って言って、すぐに実現した。とにかくスタッフさんたちの熱量がすごいんです。

三好:子どもたちが水遊びに使うタライも、わたしたちが簡単に想像するのは、プラスチックの青いタライですが…。

秋山:それも、別のスタッフさんが、木のタライを家から持ってきてくれて。スタッフみんなで、時間をかけて、コモンに合うものを選んでいっている。

三好:野の花を活けているあの花瓶も。スタッフが「これって、コモンぽくない?」って言って、ごま油の空き瓶を家から持ってきてくれたものなんです。

秋山:改めて話してみると、面白いですよね(笑)。

 

ーースタッフになる人には、作り上げたり、話し合ったりしていく力が必要になってきますか?

三好:そうですね。その場その場で、楽しく起こっていることをサポート出来たらいいと思います。そんな風にわたしは思えるようになってきました。わたしは前職は、家庭科の教員をしていたんです。前の仕事は安全管理の方に意識が傾いていて、危険予測のアンテナが異常に張っていた。利用者さんに対しても、「こちらが全部プロデュースしなきゃ」と思っていました。

秋山:肩ひじ張ってたよね。

三好:うん。そう。「子育て支援」「放課後の居場所づくり」「読書環境」、それから施設周辺の緑の管理…。こうした多様なことを同時進行にやっていくのが、コモンの仕事の面白いところであり、同時に難しいところだと感じていて。

でも、予定を立てて計画して…というよりも、その場で利用者さんの様子を見て判断していくようになりました。それから、自分ができることややっていて楽しいことを安心して挑戦していく、「人間性」が大事にされる職場だなと思います。

 

ーー働いていて、ご自身が変わりましたか?

三好:考えが柔らかくなったと思います。肩ひじ張ってたのがなくなった。最近、いつも散歩でコモンの周りを通って、挨拶だけしてくれていたおじいちゃんが、コモンの前の一脚に一緒に座ってくれるようになったんですよね。「小学校2年生の時に戦争が始まってなぁ…」「あの山はほとんどスギやけど、色の違うところはヒノキでなぁ」といった話をゆっくりとしてもらえて。次第に、町の人との関係もできてきたって、なんだか前向きな感覚になってきました。

秋山:確かに。スタッフが山を越えた感覚がありますね。目の前の悩み事がクリアになっていって、色々なことをそぎ落として「目の前の人を大事にしていこう」という思いでひとつになってきた。

ミーティングでの話ですが、利用者さんへのかかわりで悩んでいるスタッフがいたんです。それをシェアしてくれた時、別のスタッフが言ってくれました。

「やらなきゃいけないこともあるけどさ、オレはオレが楽しいことをやってるよ」と。スタッフ自身が、楽しんでここにいられることが大事で。それが、利用者さんにもコモンの雰囲気として伝わるんですよね。

 

三好:そうやってスタッフ自身も変わってきた。仲がとてもいいです。

秋山:いくつも職場を経験してきたスタッフに、「こんなにいい職場のメンバーはいないよ」と言ってもらえたことがって。それは、嬉しかったですね。

三好:スタッフが一緒に泣いてくれたり、励ましてくれたり。あったかいです。
 

(コモンのスタッフ名札は、町内在住の方に書いてもらった似顔絵付き。「コモンっぽい」個の尊重と、遊び心が名札ひとつにも表れているよう)

 

ーー色々な世代の利用者さんが来られますよね。例えば、どんなことに気をつかいますか?

三好:まず、その人が、コモンに入ってきた時の表情を見ますね。お子さん連れのお母さんも、初めて来た人は、緊張していたりするから。

秋山:そう。なんとなく近くにいて、話しかけ方を考えます。そっとしておいてほしい人には、そっとしておく。話しかけてほしそうな人には、話をしていく。

三好:それから、神山町には沢山の移住希望の人、視察や観光の人が来ます。そういう人たちもコモンに来てくれます。様々な人が来館するので、利用者さんたちが居心地が悪くならないよう、わたしたちスタッフがコモンのことをきちんとお伝えするようにしています。

 

ーー来館者すべてに居心地よくいてもらうのには、高いコミュニケーション能力が必要とされそうですね。例えば、今回のスタッフ募集には、どんな人に来てもらいたいですか?

三好:まず、「まちのリビング」というコンセプトを大切にしてくれる人。あと、子どもが好きな人ですね。本物のデザインに囲まれて、子ども達が育ちあう環境ってとても大事だから。

秋山:遊び心もある人。自分が何かするのも好きだし、ほかの人が何かをしているのにも興味を持てる人がいいですね。今いるスタッフも、そんな人たちです。

まんべんなく色々なことが好きな人もいいなと思う一方で、モノ作りが好き、本が好き、緑が好き…いろんな「好き」に特化した人もいいかな、と思います。ここで何かを始めて、発展させていくという気持ちを持った人もいいですね。
 

(鮎喰川コモン隣の「青雲広場」。ここは子どもたちの格好の遊び場になっているようです。最近は、バトミントンが流行中だとか。ピクニック気分でお昼ごはんをたべる人も)


 

どうやら、鮎喰川コモンという施設は、「目の前の人を、大事にする」「自分も安心して楽しめる」「多様な意見を尊重しあえる」、そんな柔らかい職場のようです。利用者さんが居心地がいいと感じるのは、スタッフ自身が、居心地がいい場所を作り上げてきたからですね。まだオープンから1年の「鮎喰川コモン」。現在のスタッフが話し合っていることが、今後10年20年と続いていく施設の文化を形作っていくのでしょうね。あなたもその初期メンバーの1人になってみませんか?

 

募集職種 一般社団法人神山つなぐ公社職員
鮎喰川コモンスタッフ
雇用形態 非常勤職員
給与・待遇 時給930円〜
・賞与、時間外手当
・交通費支給
・有給休暇
仕事内容 1日2名体制で現場勤務。
以下の内容をスタッフで役割分担して運営
利用者受付
・利用者とのコミュニケーション
鮎喰川コモンに関わる広報
施設内の草木や建物の手入れ
本の貸出の対応/本の整理
子育て支援拠点、放課後の居場所づくり、読書環境づくりに関わる活動の企画・運用
勤務地 徳島県名西郡神山町神領字大埜地374−1ほか
大埜地の集合住宅敷地内 鮎喰川コモン
勤務時間 ・日月水8:30-18:30/木金土8:30-18:30 
・週2〜5日勤務、週3〜8時間程度
特に平日15:30〜18:30及び土日勤務できる方を募集
火曜午前に隔週でスタッフミーティングを実施
勤務開始予定 2021年12月(応相談)
こんな人と働きたい 鮎喰川コモンの大切にしたいことに共感できる方
https://akuigawa.com/concept
子どもから大人まで、様々な人とのコミュニケーションを楽しみ、関わり合える方
積極的な考えができ、人や物事に敏感に関心をもつことができる
正解を求めるのではなく、一緒に「納得解」を模索できる方
採用人数 若干名
参考情報
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・「まちのリビング」を考える 全3回
キックオフ会>https://www.in-kamiyama.jp/diary/41224/
第2回>https://www.in-kamiyama.jp/diary/41626/
第3回>https://www.in-kamiyama.jp/diary/41895/
まちのリビング」を考える会〜敷地と建物を感じよう編~
https://www.in-kamiyama.jp/diary/44088/
動画集
・集合住宅の5つの特徴https://youtu.be/AZQ_-8KDRHM
鮎喰川コモン/オープン前 https://youtu.be/Zouo9xGrkBY
鮎喰川コモンだより
https://akuigawa.com/letter
放課後・休日の子どもたち(スタッフインタビュー)
https://www.in-kamiyama.jp/feature/feature-2/59701/

応募について

 

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 ▶︎ 選考の流れ

 一次選考

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 二次(面談、履歴書持参)

   ↓

 鮎喰川コモンにて現場体験

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 双方の判断に基づいて決定

 

 

https://forms.gle/94VPLJqv6ok4YGcJA

 

 

鮎喰川コモン

鮎喰川コモン

大埜地の集合住宅の川沿いに位置する、町内の人々にひろく開かれた空間。神山在来の植物を中心にした緑地と、木の空間が心地よい「コモンハウス」という建物で構成されています。多世代が気軽に立ち寄り、さまざまな過ごし方のできる”まちのリビング”として、新しい関係や活動が生まれることを願っています。

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