「若さ」って? 若者×神山
しごと2016年1月30日
こんにちは、子どもと馬が大好き、神山塾7期あかりです。
突然ですが、みなさん!「若さ」ってなんですか?
というのも、私は今25歳。今はまだギリギリ(?)、自己紹介をする度に「若いね~!なんでもできる!」と言ってもらえる。でも、それも女子は27歳くらいから「へぇ~」という反応に少しずつ変わっていく、と同居人に教えられ、ちょっと焦る。そんな時期。
昨日から、九州大学の二十歳の女の子が一人、授業の一環で神山町へ来て、私の下宿先に宿泊している。大学2年生。なんとなく、将来のことが気になり出すとき。「人生」という言葉を、突然突き付けられたような、そんな感覚になるとき。昨日の夜、たまたま家に遊びに来てくれた地域おこし協力隊の人や、一緒に住む仲間と共にご飯を囲んで、「私にもそんな時期があったな~」と思いを寄せながら、就職活動や仕事について話していた。そして、ふと先週の土曜日のことを思い出した。
先週土曜日、初めて神山町の「アドプト活動」に参加させてもらった。トンネルの中、道路沿い、土手沿い… 歩いても歩いても、ごみ。何気なく歩いていたらきっと気づかないのかもしれないけれど、「ゴミを探そう」としていると、「ゴミ」がそこら中に浮かんでみえてくる。その、一つひとつに目を向けて、向き合っているのが、アドプト活動であり、地域の様々な活動だと思う。「日本で初めて神山町がアドプト活動を導入した」と言われ続けるその裏側には、実際に活動を続けている地元の人々の大きな背中があることを実感。
私が大学3年生のとき、周りの大人と話していても大学でも、「就活」のワードが飛び交い、嫌でも日々「仕事を探さなきゃいけないんだ」って気持ちになっていた時期があった。「仕事」「就職」と思うと憂鬱な気分になって、「探そう」と思って見えてきた「仕事像」が、一瞬にしてネガティブな要素満載になる。そうやって、焦りや不安、ネガティブな感情から「就活」を始めるから、面接で何を聞かれたって、就職して仕事を始めたって、その漠然とした「不安」から抜けられない。そんな悪循環が、今の大学生の抱えている事情の中にある気がする。「若さ」故の壁なのか?
写真は、徳島大学の学生と、カフェで部活や将来のことを話す塾生と、 隣では、「やりたいことをやっている大人」と話す塾生。
その日の夜は、Café on y va(カフェオニヴァ)で行われた映画会に参加。映画は、前から観たいと思っていた『ヴィック・ムニーズ/ごみアートの奇跡』という映画だった。これまた「ごみ」関連。現代芸術家のヴィック・ムニーズが、自分のルーツがあるリオ・デ・ジャネイロ郊外にある世界最大のごみ処理場「ジャウジン・グラマーショ」へと旅をする。そこで、「カタドール」と呼ばれるリサイクル素材回収人の人々のポートレイトを、「カタドール」の人々と共にアート作品にする、というドキュメンタリー。アート活動を通して、カタドールの人々の人生がどう変わるのか、誰かが誰かの人生を変えていいのか、「貧しさ/豊かさ」とは何か、などを問われる場面が多々ある。(公式サイト:ヴィック・ムニーズ/ごみアートの奇跡』)
その映画を観て、7年前、フィリピンのスモーキーマウンテン(ごみ山)で出会った、リサイクル素材回収人(フィリピンでは「スカベンジャー」と呼ぶ)の青年たちのことを思い出した。ごみを拾う彼らに「あなたの幸せはなんですか?」なんて問いかけたり、ダボダボの汚れた服を着ながら満面の笑みを浮かべる子どもたちの写真を撮ったりした。「この子たちは、自分で未来のことを選択できるのだろうか?」と疑問を抱き、「選べる私たちは、豊かなはずなのに、人生の様々なことを本気でやってるだろうか」と勝手にそんな風に感じた。
写真は、スモーキーマウンテン近くの町の様子。
神山町へ来てすぐの頃、NPO法人グリーンバレー大南理事長のお話しの中で、「能力は誰でも持っているんだよね。私たちはその能力の周りに張っているバリアをとれる場所を用意するだけ」とおっしゃっていた。
それは、ブラジルのカタドールの人も、フィリピンのスカベンジャーも、私たちも同じ。与えてもらっている環境や選択肢は違う。でも、「能力は誰でももってる」を、自分がどのように思っているか、信じるかどうか、ということだと思う。
神山塾へ来ている16人それぞれ、塾が終わったらどんな風に生きていくのか、何を仕事にするのか、どこで誰と生きていくのか、模索している。「大人」になった人も、日々、どこかのタイミングで「これからどうするか」を考え、決断し、進んでいる。「若さ」故の葛藤かと思っていた「不安を軸にした決断」は、どの「大人」も経験して、少し慣れて「マシな方」を選ぶことが苦ではなくなっていくのではないだろうか。だから、まだまだどうにでも選べる「若者」が羨ましいし、アドバイスしたくなる。「若さは武器」。これは、経験をしていないからこその第一歩が、「マシな方を選ぶのではなく、ベストを選ぼうとする若者の勢い」を応援する「大人」からのエールだと思いたい。大学へ行く多くの若者にとってその第一歩である「就活」が、ポジティブな気持ちを軸にできたらと願う。
と、そんなことを考えていたら、たまたま神山塾生の仲間がおもしろい企画をしている。
その名も「セレクト神山vol.1~神山人が選ぶライフスタイルに出会う~」
写真は、主催者のなっきーこと三村直輝。 彼自身も、大学卒業後進路に悩み、働き方、生き方について考え神山塾に来た「若者」の一人。 「セレクト神山vol.1」は、徳島の大学生が、神山町の方々との交流により、神山町という地域と繋がりをもち、未来のライフスタイルを考えるためのイベント。ワクワクする、楽しい気持ちを軸に、大学生が未来を選択していくきっかけになればと思う。詳しくは、上記リンク先をご覧いただきたい。申込はFacebookページから。
本質的には、生まれたとき既に、強いエネルギーをもっている。 あとは、それを自分の味方につけるだけ! そんな気持ちと情熱と、若さをもって、自分の内側から発信していきたい、あかりでした!
次は、神山塾のアイドルこと、もえちゃんの登場です♪
表紙写真:塾生仲間で、左から25歳(私)、39歳、26歳。真ん中は、歳を感じさせない若さとパワーをもつ、まこさん。
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コメント一覧
天皇陛下 万歳!お国のために! とか言ってる時代が、精神的には「楽」だったです。 今は、自分で考えて、自分なりの価値観を持って生きてゆかねばならないので、苦しいっす。 ソクラテス、プラトン、アリストテレス、カント、ヘーゲル、サルトルさんに、孔子様から老荘思想、まで読みこなしたら、ちっとは生き方わかるかも・・・ねぎ(笑) 失礼しました。
2016年2月8日 21:08 | ニコライ
>>ニコライさん コメントありがとうございます! 私は、知識も経験も薄いですが、根拠のない感覚に自信があります!(笑)これからも、日々、周りの方に支えながら、あそんで生きたいと思っております。 今後とも、よろしくお願いします~!!!
2016年2月20日 10:42 | じゃんぼ☆あかり