
集落支援員に聞きました vol.2 ~上分編~
しごと2023年2月15日
来年度に向けて、神山町集落支援員の募集が始まっています。
(応募期間は2月15日~28日。採用試験は3月上旬予定。)
そこで、まだまだ「?」の多い支援員さんたちのお仕事を、少しでもみなさんに知っていただきたく、阿川地区、そして上分地区の支援員さんたちにインタビューしてみました。
それでは、上分編、どうぞ!
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阿川地区の支援員さんへのインタビューに続き、今回は、上分地区の支援員さんへのインタビューです。
とにかく、インタビュー中も終始楽しそうで、笑いの絶えない時間でした。
世代を超えて、上分地区の支援員というお仕事を通して、とってもいい関係が紡がれているようでした。
それでは、上分の支援員のみなさんに聞いてみました!
- 支援員の活動を通じて、やりがいを感じていることはなんですか?
- 支援員の活動の中で、大変だなと感じること、また、気をつけていることがあれば教えてください。
- 心に残っている出来事ありますか?
=== 上分編 ===
2022年度の上分地区の集落支援員さんは3名の方が活動されています。
●金羅博美(きんら ひろみ)さん
●松久保訓一(まつくぼ くにいち)さん
●浅田のぞみ(あさだ のぞみ)さん
これは、今年度の春(2022年4月)の部落会長便で、上分地区の皆さんに配られた支援員さんの自己紹介を載せたお便りです。
春のお便りからもうすぐ一年が経とうとしています。振り返りと共に、上分地区の支援員さんにインタビューしてみました!
1.支援員の活動を通じて、やりがいを感じていることはなんですか? (敬称略)
(松久保)訪問に行ったときにいろんな話をたくさんしてくれて、「また来てよ」と言ってくれることかなぁ。
(金羅)松久保さんは地元が上分で府殿の出身。地域の方のお宅を訪問すると「府殿の松久保さんやな」となる。
出身者であることは、地域の人にとっても安心感が全然違うんですね。羨ましいなと思うこともあります。
(浅田)松久保さんは地元の出身なのもあるし、本人の性格もあって、最初の気安さはきっとありますね。でも、例えば、話をしていくうちに、お花の話になったり、畑の話になったりすると、金羅さんとたくさん話をされていたり。話題によっても違うし、その人が安心だと思う人との距離感は違うので、それぞれがいい塩梅で役割がある気がします。
(金羅)お話を聴く中で「大変ですね」としか言えないようなことを話して下さることもあります。その思いを受け止めて、相槌を打ちながら、ただ聴くことしかできない。でも最後には少しすっきりした表情になって、「今日はよう喋って楽しかったわ」と言ってもらえるのは嬉しい。聞くことも大事なお仕事ですね。
(浅田)私は手続き系などをお手伝いできたときにやりがいを感じます。話を聞くことは、まだ人生経験が浅いのもあって、他の二人が聴いてくれている。その中で自分は事務的なサポートをして、バランスを取るというか。
みなさん、家に送られてきた書類などを見ても、字が見えづらかったり、書いてあることが難しかったり。そんなとき、頼ってもらえるのも支援員ならでは。マイナンバーの手続きとかワクチンの予約の申込とか。
地域の人は、畑とか生活の知恵とかは本当にすごい。頭が下がります。でも、手続きなどは苦手な人も多い。そこで自分にも何かできることがあって喜んでもらえたときは「良かったなぁ」と思います。
支援員が毎月発行している「上分だより」も読んでくれている人が多いです。
それもやりがいのひとつですね。
2.支援員の活動の中で、大変だなと感じること、また、気をつけていることがあれば教えてください。
(松久保)「仕事としてどこまでやってよいものか」。線引きが難しいですね。
(金羅)できることと、できないことがどうしても出てくる。個人的な頼み事には応えることが難しい場合もあります。でも、そのままにしてしまうとどうなってしまうんだろう?って。放っておけないという気持ちになるのが常です。
(松久保)支援をするにあたっても、緊急度や健康状態によって、優先度や支援の程度を考える難しさもあります。水源の管理とかもそのひとつ。地域の人と協力しながら、一緒に解決できる方法を探りながらやっています。
(松久保)
あとは・・・、
顔と名前がなかなか覚えられないんです。公民館に来てくださっているのに、反応が遅れてしまう。
「○○さん、こんにちは。」ってすぐに言いたいのに出てこない。
私は定年を迎えてから支援員になったので、年齢的になかなか覚えられなくなっていっているだけに、悔しい(笑)。でも過去の支援員さんらが訪問調査などを通じてつくってくれた資料を見返して、名前を確認しながら、みなさんの顔を覚えていっています。
3.心に残っている出来事ありますか?
(松久保)まほろばガーデン(※)でのことですかね。
(※)まほろばガーデンとは
上分の門屋地区にある国道428沿いの荒廃地を整備してつくられた花壇。この活動は上分の会の方の発案で、昨年度から活動が始まりました。
城西高校神山校の生徒さんが学校で育てた花苗を、地域住民有志、神山校生、そして下分保育所の子どもたちが世代間交流を重ねながら、年二回(6月と11月)に植え替えをしています。
(松久保)作業をしていたら、通りすがりにみんなが挨拶してくれるようになりました。どこかに行った帰りに差し入れをしてくれたり。
(金羅)そうそう、「がんばれよ!」と手をあげてくれたり。わざわざ車を止めて「暑いのに、よぉやるなぁ」と声を掛けてくださる方もいたり。
何も言わず袋を差し出されて、受け取ったら飲み物が入っていたこともありました。
他には、何回か訪問するうちに、覚えにくい私の名前を少しずつ覚えてくれて(笑)、気がついたらいろんな話をしてくれるようになって。昼食のお誘いを頂いたり、なんてこともありました。
少しずつ打ち解けてくださるのが分かって、ありがたいなぁと思いました。
(浅田)私は支援員になって3年になります。支援員の顔ぶれが変わることもありました。
そんな中で、今年は外に向けて動いていた時間だったなぁと。
全部のお宅をまわれている訳ではないのですが、訪問する頻度は高くなりました。
一人暮らしの人など、「気にかかる人の様子を見に行きたい」とか、訪問して気になるなぁという人のところへ「もう一回行こう!」とか。自然と外に出向くことが多くなりました。普段から顔を合わせることが多くなったから、何かあったときにもその人たちの顔がすぐ浮かびます。
作業のときでも、松久保さんも金羅さんも、ふたりともすごいエネルギッシュなんです。
「はい、やりますよー!」って。
ふたりが楽しそうに声をかけながらやっているので、みなさんも頼りやすいんじゃないかと。
何かをしてあげているというより、その人が出来ることはその人にしてもらって、さりげなく一緒にやってる。話を聴きに行くときも「聴きにきました」というのではなく、縁側に座りながら、「なにしよ~ん」という感じ。そしたら地域の人も「お茶でも入れるで~」と。さりげなさがいいんでしょうね。
そして、掃除が必要そうなところなどがあれば、「ここ一緒に掃こうか」って。「ええよ、ええよ」とか言われながら、いつの間にか一緒にやって終わってる。すごい自然体で接してるなぁと思います。
以前の支援員さんが地域清掃を手伝い始めたきっかけもあって、いまは地域の人から直接お誘いをしていただけることも増えました。自分は外に出向くことはあまり得意じゃなかったけど、二人が以前よりパワーアップして出向いて行っている姿を見て、すごいなぁと思います。
(金羅)元気にされているか顔も見に行きたい!話も聞きにいきたい!
台風のあとは道も綺麗にしたい!
もうマンパワーが足りません。コピー君が欲しい時もあります(笑)
では、最後に。
支援員に向いているのは、どんな人だと思いますか?
(金羅)
体を動かすことが好きな人!
地域の人と話をしたり、聞いたりするのが好きな人!
どんなことも楽しめる人!
(浅田)外に出向いていくのが好きな人!
上分の集落支援員のみなさん、ありがとうございました。
集落支援員のお仕事が気になった方は、イン神山〈神山で働く〉もしくは神山町役場HPから募集に関しての情報をご覧ください!!
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