case1:西分の家
旧道のバス通りに面したこの家は、多くの人に目にされてきました。長い間空き家となっていましたが、再び明かりが灯って暮らしがスタート。1階にある共有のサロンとキッチンはまちに開かれ、食事会やお稽古事、ワークショップなどにも活用されています。
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手入れが行き届いていなかった裏山には、高木が生い茂っていました。地元の造園土木科の高校生たちと木々の伐採を協働。周辺環境を整備してから、改修がスタートしました。
【改修前】
【改修後】
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1・2階ともに開口部の多い民家で、できるだけ既存窓や、梁まで塗りあげられた土壁を活かしながら構造計算。現代の暮らしに合わせた計画の中で、適切に耐震改修が行われました。
【改修前】
【改修後】
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山を背にして建つ建物の北西部は湿気が滞留しやすいため、一部を減築し風通しと採光を確保。明るい屋根のランドリースペースとして活用されています。
【改修前】
【改修後】
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床が抜け落ち、足元が朽ちた柱は「根継ぎ」という技術で修繕。少ない機会に大工たちは、「金輪継」「大阪城南門継」「十字目違い継」など楽しみながら、腕を振るいました。
【改修前】
【改修後】
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改修年月 2017年6月
所在地 徳島県名西郡神山町鬼籠野西分213
用途 寄宿舎
構造 木造2階建て
床面積 199.26㎡
設計監理 (株)ココロエ一級建築士事務所
施工 荒井工務店
事業主 一般社団法人神山つなぐ公社/民家改修プロジェクト
神山町内では、新たに家を建てる土地の見つけにくさや、すぐに貸し出せる家が不足しがちな状況がありました。そこで町の事業として、子育て・働き盛りを中心に集合住宅の整備を開始(2016〜)。また、空き家の発掘・民家改修を進め、伝統工法で建てられた民家に適切な修繕を行っています(2016〜)。
町内の職人さんと協働する機会をつくるなど、まちの中にある価値や可能性を生かし、100年以上使える社会資本を目指しています。
移住交流支援センターでは、町の委託を受けNPO法人グリーンバレーが、空き家・空き地をご紹介しています。神山への移住を検討されている方はご相談ください。
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集合住宅プロジェクト
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民家改修プロジェクト/すみはじめ住宅
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神山町移住交流支援センター
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