プロジェクト

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先生みんなでシリーズとは?

神山町内には、2つの保育所、小学校が2つ、中学校が1つ、高校1つあります。学校種や管轄は違っても、向き合う対象が子どもであることは同じです。子どもたちが健やかに育っていける環境を整えていけるよう、年に一度の実践報告と食事会を基本に、各学校での実践を紹介し意見を交わし合う先生たちの交流機会を設け、2016年から「先生みんなでごはん」、「スタディツアー」などを続けてきました。

スタディツアーでは、デジタルファブリケーション、国際交流、農業や林業、食育など、まちで起きていることを実際に見て体験しました。「先生みんなで」集まる機会を通じ、先生たち同士、あるいは先生と地域の人が出会った事例を少し紹介します。

●Case1:地域教育としてのKMSの特別授業
2015年から、神山のデジタル工作工房「Kamiyamaメイカースペース」のメンバーによる、デジタルファブリケーションを活用した特別授業を実施しています。「先生みんなでごはん」の場では、各学校での授業内容や生徒たちの反応など、お互いの取り組みを報告し合いました。実際に工房を見学した保育所の先生たちから「保育所でもやりたい!」と声があがり、後日先生たち向けの講習会が行われました。

●Case2:小学校×高校の卒業制作
神山の地域材活用に向けた取り組みを学ぶ『神山の木と人に会うツアー』を行いました。製材所を巡り、杉材を使った加工品を実際に手に取る中で、小学校と高校の先生たちがアイデアを交わしました。農業高校の生徒たちが協力して、小学校の卒業制作をつくるという取り組みが生まれるなど、木を切り出して乾燥させるところからスタートした2年越しの一大プロジェクトでした。

●Case3:まちの子どもたちの国際交流
2017年に開始した、オランダとの国際交流。各学校での取り組みを報告しあった後、児童・生徒たちにとってより良い機会にするにはどうしたらいいか話し合いが行われました。「ほかの学校の先生たちにも我が校を見てほしい。」という一人の先生の声に応え、高校では授業の見学と温室を視察しました。普段は、互いに入る機会が少ない状況がありましたが、学校種を超えた交流が生まれました。

概要

神山町内では、地域性をいかした様々な学び・教育の取り組みが存在します。保育所・小学校・中学校・高校など、「学校と地域」の連携によるものとして、「食育プロジェクト」「国際交流プロジェクト」「先生みんなでシリーズ」があります。また町民が現在のまちの状況を知る体験型の「町民・町内バスツアー」を開催しています。

町内にある唯一の農業高校である城西高校神山校、神山町、地域の人々が連携した「高校プロジェクト」が開始(2016〜)。これからの公立学校のあり方を再定義する試みを続けています。まち全体をフィールドにした神山独自の授業「神山創造学」(2017〜)をはじめとする地域連携の取り組みを進めています。これからの「環境」と「食・農」をめぐる感性と技術を学ぶ学校を目指し、カリキュラムの見直し等を経て学科再編を行いました。また、高校生の住まいを整備して県外・遠方からの入学生を受け入れています。(2019〜)。